はじめに
支出を減らすことで貯金は増やせますが、貯金の金利は低く貯金を行っているだけではあまり増やすことはできません。資産を増やすためには「投資」が必要となってきますが、初めて投資を行う方には投資信託を活用したアメリカ株への投資をおすすめしています。今回はその理由についてご紹介します。
今回の記事を読むメリット
- 貯金だけではお金が増やせない理由がわかる
- アメリカ株投資のメリットとリスクが理解できる
- 投資信託の選び方や始め方がわかる
- 全世界株式との比較もできる
- 日本株への投資についても触れられている
今回の記事をおすすめする方
- 投資を初めてみたいけど、何から始めればいいかわからない方
- 貯金だけでは将来が不安な方
- アメリカ株に興味がある方
- 投資信託について詳しく知りたい方
- 資産形成の方法を探している方
なぜ貯金だけではお金が増えないのか
貯金することは大切ですが、それだけでお金を増やすのには限界があります。やや金利が上がってきたとはいえ、貯金の口座に預けてもほとんど利子を受け取ることはできません。100万円を預けても年間で1,000円程度の利子しかつきません。(2024年11月現在)
- 定期預金(一年定期)の金利は一般的に0.15%程度。 その場合、100万円を1年間預けても利子は1,500円程度。
- 一般の預金金利はさらに低く、0.1%程度。
- 金融機関によっても異なりますが、貯金だけだと資産はほとんど増えません。
また、最近日本ではインフレが進んでいると言われています。インフレはお金の価値が下がり、物の価値が上がる状態ですが、これが進むと持っているお金の価値が時間とともに下がっていくことになります。(今まで1万円で買えたものが、1万円以上払わないと買えなくなる。つまり持っていた1万円の価値が下がっている。)そのため、貯金以外の方法でうまくお金を増やしていくことがより重要となります。
投資はお金を増やすための鍵
投資という言葉にリスクを感じる方は多いと思います。ただ、投資の世界ではリスクを取らずにリターンは得られません。もちろんリスクの取りすぎは危険ですが、リスクを恐れすぎず、正しい方法で投資することで、資産を増やすことができます。
これは車の運転に近いイメージかもしれません。スピードを出しすぎると(リスクを取りすぎると)、大事故を起こしてしまうかもしれませんが、自分のコントロールできるスピードで走れば、目的地まで早く着くことができます。
- 投資は小さなリスクを取ることから始める。
- リスクゼロの投資は存在しない。(リスクゼロを謳う投資は詐欺の疑いがあります)
- 投資をすることで利子以上のリターンが期待できる。
- 今回はアメリカ株を中心とした投資方法を紹介。
投資のリスクはゼロではありませんが、まずは小さなリスクを取ることを始め、徐々に資産を増やしていく方法を身につけることをおすすめします。例えば、アメリカ株への投資は、過去比較的安定したリターンが得られており、多くの投資家が投資先に選んでいるものです。特に、長期的な視点で投資信託を利用してアメリカ株に投資する方法は、初心者でも少額から取り組みやすく、過去のデータからも安定した成長が見込まれる投資先となっています。
アメリカ株が投資に適している理由
現在、世界経済を牽引しているのはやはりアメリカです。多くの巨大企業がアメリカに拠点を置き、日常に欠かせないサービスや製品を世界中に提供しています。それらの企業に投資することで、彼らの成長に比例して資産を増やすことができます。
- アメリカは世界経済の中心。
- AppleやGoogle、Amazonなどの成長企業が多い。
- これらの企業の成長に乗る戦略が有効。
- アメリカ株への投資で安定したリターンが期待できる。
アメリカには、世界的な巨大企業が数多くあり、その多くが革新的なサービスや商品を提供しています。AppleやGoogle、Amazonなどの成長企業の他にも、Microsoft、マクドナルド、コカ・コーラ、コストコ、スタバ、ナイキやP&G等も全てアメリカの企業です。これらの企業のサービスを全く利用しないという方はあまりいないのではないでしょうか。これらの企業の成長に投資することで、安定したリターンを得られることが、アメリカ株への投資の魅力です。また、今後も成長が見込まれるため、長期の投資対象として安心感があります。
投資信託を使ったアメリカ株投資の始め方
初心者が投資を始めるのに最適な手段として、投資信託への積立が挙げられます。具体的にはS&P 500を対象とした投資信託に毎月積み立てを行うことで、アメリカの優良企業500社に自動的に投資することが可能です。これにより投資経験が少ない人でも安心して投資を始められます。
- 投資信託は初心者にも優しい投資方法。
- S&P 500を投資対象とする信託を選ぶ。
- 毎月少額から積み立てが可能。
- アメリカの優良企業にまとめて投資できる。
- 長期的な資産運用に適している。
投資信託は、少額からでも分散投資ができるため、初心者にとって理想的な投資方法です。特に、S&P 500(アメリカの優良企業500社)を対象とした投資信託に毎月定額を積み立てる方法は、リスクを抑えながらアメリカの成長企業に投資することができるので、資産形成の入り口として最適です。毎月一定額を積み立てることで、価格変動のリスクを平均化(一般的にドルコスト平均法と呼ばれます)することができます。これは、長期的に見て市場の成長を享受するために効果的な方法と言われています。
参考に2010年1月1日から2024年11月22日までのS&P500のチャートを表示しました。(2010年1月1日を「100」としています)
TradingView提供
投資信託の種類
投資信託には大きく「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2種類があります。
長期的な資産形成を目指すのであれば、インデックスファンドがおすすめです。 コストが低く、市場全体の成長に連動するため、安定したリターンが期待できます。
なお、S&P 500(アメリカの優良企業500社)を投資対象としたインデックスファンドはいくつかありますが、特にコストが安く、運用の規模も大きい次の2つをおすすめします。
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
・SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
インデックスファンドとアクティブファンドの違い
特徴 | インデックスファンド | アクティブファンド |
---|---|---|
目標 | 特定の株価指数(日経平均株価など)の動きに連動すること | 株価指数を上回るリターンを目指すこと |
運用方法 | 指数の構成銘柄をそのまま、またはほぼ同じ割合で組み入れる | ファンドマネージャーが独自の判断で銘柄を選定し、ポートフォリオを組成する |
費用 | 信託報酬が比較的安い | 信託報酬が高め |
リスク | 市場全体の動きに左右される | 市場全体の動きに加え、ファンドマネージャーの運用能力に左右される |
メリット | 分散投資が容易、コストが低い、長期投資に向いている | 高いリターンが期待できる可能性がある |
デメリット | 市場平均以上のリターンは期待しにくい | 運用成績が安定しない可能性がある |
全世界株式も視野に入れるべき理由
アメリカ株への投資は魅力的ですが、今後、アメリカの企業が今のように成長しない可能性も考えられます。そこで”全世界株式”を対象とした投資信託を選ぶことで、リスクを分散し、地域的な経済変動にも対応できるようにする戦略も考えられます。
- アメリカ企業の優位性が永続するとは限らない。
- 全世界株式は地域の経済変動に対応可能。
- よりリスク分散が図られる安心感が得られる。
- 各国の成長に伴うリターンが期待できる。
- 運用効率を上げるための選択肢となる。
アメリカ株が投資対象として注目を浴びていますが、長期的な視点で見れば、全世界を対象とした投資も有効な戦略のひとつです。特定の一国に依存することなく、世界中の成長市場に分散投資を行う「全世界株式」は、アメリカ以外の地域の成長も享受できる可能性があり、経済の変動や地域リスクに対してより広範囲でのリスク分散が可能となります。これは、アメリカ以外にも経済成長が進んでいる国々があった場合、それらの国も投資対象に含めることができることを意味します。例えば、アジア、アフリカ等の新興国が成長し、アメリカが停滞した場合には、S&P 500を上回ることも考えられます。アメリカ一国のみへの投資に対するリスクヘッジとして有効で、有望な選択肢となります。
なお、全世界株式といっても、その中にはアメリカ株が半分程度は含まれていること、また、過去10年間ではS&P500が全世界株式を上回るパフォーマンスであったことは付け加えておきます。
全世界株式を対象としたおススメのインデックスファンドはコストが安く、運用の規模も大きい次の2つです。
・eMAXIS Slim 全世界株式
・SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま(全世界株式))
日本株への投資の考え方
日本株を投資対象とした投資信託もありますが、基本的には日本株への投資はおすすめしていません。これは単純に少子高齢化などの要因で人口が減少しており、株式市場の成長にそこまでの期待が持てないためです。
なお、全世界株式へ投資した場合、日本の株式が5%程度含まれることになります。
余談ですが、どうしても日本に投資したくないという方向けに「全世界株式(除く日本)」という投資信託もあります。
個別株への投資について
投資の種類としては、投資信託以外に、個別の会社(トヨタやユニクロ等)を投資対象とすることもできますが、個別の1社のみを購入すると、価格の上下が激しくリスクも高いため、特に初心者の方にはおすすめしていません。
また、特定の会社の株を購入した時に、商品券やサービス券を受け取れる株主優待の制度がある会社への投資も人気がありますが、結局は個別の会社であるためリスクが高いこと、また、近年は株主優待を廃止する企業も増えており、そのような会社の株価は下落する傾向にありますので、株主優待目当ての投資もおすすめしていません。
個別株への投資はある程度、投資に慣れ、企業の分析が行えるようになってから、検討してみるのが良いのではないでしょうか。
なお、AppleやGoogle等のアメリカ株を購入できる証券会社も複数あります。
まとめ
お金を効率的に増やすためには、貯金だけでは不十分です。投資は、その課題を解決するための有効な手段です。
とくにアメリカ株の投資信託を活用することで、初心者でも比較的安全に投資が始められます。中でも、S&P500に連動する投資信託は、少額から始められ、初心者にもおすすめです。あなたも世界中の優良企業の成長に貢献しながら、資産を増やす第一歩を踏み出しましょう!
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